IPアドレスのオクテットとは?第1〜第4オクテットの見方と計算方法
IPアドレスの4つの数字を正しく読むには、各オクテットの位置だけでなく、8ビットとサブネットマスクの関係を知ることが大切です。IPv4の構造、0〜255の範囲、第1・第4オクテットを使ったIPアドレス範囲の計算を具体例で整理します。

結論:オクテットはIPv4を4つに分けた8ビット単位
IPアドレスのオクテットとは、IPv4アドレスを4つに区切った各8ビットのまとまりです。たとえば 192.168.10.25 は 192、168、10、25 の4オクテットで構成されます。8ビットは256通りを表せるため、10進数では各オクテットが原則として 0〜255 の範囲になります。
オクテットとは何か:IPv4の32ビットを4つに分ける単位
IPv4アドレスは32ビットで、8ビットずつ4グループに分けて10進数で表示します。これがドット付き10進表記です。
192.168.10.25 の4つの数字は、それぞれ8ビットに対応します。ドットはオクテット同士の境界を示す記号で、ネットワーク部とホスト部の境界はサブネットマスクまたはCIDRで決まります。
第1〜第4オクテットの見方
オクテット番号は、IPアドレスを左から数えた位置です。たとえば 192.168.10.25 では、最初の 192 が第1オクテット、最後の 25 が第4オクテットです。
| 位置 | 例の値 | 読み方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 第1オクテット | 192 | 左端の8ビット | アドレスクラスの説明で注目されることがありますが、単独で用途は決まりません。 |
| 第2オクテット | 168 | 左から2番目の8ビット | プライベート範囲や大きなネットワークの一部として扱われる場合があります。 |
| 第3オクテット | 10 | 左から3番目の8ビット | /24ではネットワーク部に見えることが多いものの、CIDR次第で境界は変わります。 |
| 第4オクテット | 25 | 右端の8ビット | /24ではホスト番号として使われますが、/26などでは範囲分割の計算にも使います。 |
第1オクテットだからネットワーク部、第4オクテットだから必ずホスト部、という固定ルールではありません。10.20.30.40/16なら第1・第2オクテットがネットワーク部、/28なら第4オクテットの一部までネットワーク部になります。
8ビットと0〜255の関係
1オクテットは8ビットなので、各ビットは左から 128、64、32、16、8、4、2、1 の重みを持ちます。ビットが1の重みを足し合わせると、10進数のオクテット値になります。

| 2進数 | 計算 | 10進数 |
|---|---|---|
00000000 | すべて0 | 0 |
10101100 | 128 + 32 + 8 + 4 | 172 |
11111111 | 128 + 64 + 32 + 16 + 8 + 4 + 2 + 1 | 255 |
0から255までの256個の値を表せるため、通常のIPv4ドット表記で 192.168.1.256 のような値は無効です。入力ミスを確認するときは、4区切りになっているか、各オクテットが0〜255かを最初にチェックします。
オクテットでIPアドレス範囲を計算する例
IPアドレスの範囲を求めるときは、オクテットの数字だけを眺めるのではなく、CIDRとサブネットマスクから「どこまでがネットワーク部か」を確定します。代表的な3つの例を見てみましょう。
例1:192.168.1.0/24
/24 は最初の24ビット、つまり第1〜第3オクテットがネットワーク部になる表記です。サブネットマスクは 255.255.255.0 で、第4オクテットがホスト側の範囲になります。
| 項目 | 値 | 意味 |
|---|---|---|
| ネットワークアドレス | 192.168.1.0 | 範囲の先頭 |
| 使用可能なホスト範囲 | 192.168.1.1〜192.168.1.254 | 一般的な端末へ割り当てる範囲 |
| ブロードキャストアドレス | 192.168.1.255 | そのサブネット全体への送信用 |
例2:192.168.1.70/26
/26 のサブネットマスクは 255.255.255.192 です。第4オクテットのブロック幅は 256 − 192 = 64 なので、範囲は 0〜63、64〜127、128〜191、192〜255 に分かれます。
70 は 64〜127 に含まれるため、ネットワークアドレスは 192.168.1.64、ブロードキャストアドレスは 192.168.1.127、通常のホスト範囲は 192.168.1.65〜192.168.1.126 です。このように、第4オクテットは単なる端末番号ではなく、サブネットの境界を計算する材料にもなります。
一般的なプライベートIPの範囲を確認する場合は、172から始まるという見た目だけで判断せず、172.16.0.0/12の解説で定義された範囲と照合してください。詳しいネットワークアドレスやホスト数は、IPレンジ計算ツールで検算できます。
サブネットマスク・CIDRとオクテット境界の関係
CIDRの数字は、左から何ビットをネットワーク部にするかを表します。8の倍数ならオクテット単位で境界が揃いますが、/25、/26、/28のように8の倍数でない場合は、第4オクテットの中でネットワーク部とホスト部が分かれます。
| CIDR | サブネットマスク | 分割されるオクテット | 第4オクテットの幅 |
|---|---|---|---|
/24 | 255.255.255.0 | 第4オクテット全体がホスト側 | 256 |
/25 | 255.255.255.128 | 第4オクテット | 128 |
/26 | 255.255.255.192 | 第4オクテット | 64 |
/28 | 255.255.255.240 | 第4オクテット | 16 |
たとえば /28 では第4オクテットが16個ずつのブロックになります。192.168.10.35/28 なら 32〜47 のブロックに入り、ネットワークアドレスは 192.168.10.32 です。マスクの読み方を先に確認したい場合は、CIDR計算のガイドも参考になります。
第4オクテットなどで混同しやすいポイント
- 第1オクテットはいつもネットワーク部:境界はCIDRやサブネットマスクで決まります。
- 第4オクテットはいつも端末番号:/25以降では一部がサブネット境界になります。
- 172から始まればプライベートIP:範囲は172.16.0.0/12だけです。
- IPv6も同じオクテット:IPv6は16ビット単位のヘクステットを使います。
ネットワークアドレスとホストアドレスも混同しないようにします。192.168.1.0/24 の .0 や .255 は特別な意味を持つため、端末へそのまま割り当てられるとは限りません。
IPアドレスのオクテットを計算・確認する手順
- 4つの区切りを確認する:IPv4のドット付き表記なら、オクテットが4個あるかを確認します。
- 各値の範囲を確認する:各オクテットが0〜255の整数かを確認し、256以上や負の値を除外します。
- CIDRまたはマスクをそろえる:IPアドレスだけではネットワーク部の境界が分からないため、
/24や255.255.255.0を併記します。 - 分割幅を求める:境界になるオクテットのマスク値を
256 − マスク値で計算し、対象の値がどのブロックに入るかを調べます。 - 予約アドレスを除いて確認する:ネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、用途別の予約範囲を確認します。
単純な範囲計算にはIPレンジ計算ツール、ネットワークアドレスやホスト数の確認にはサブネット計算ツールが便利です。ツールの結果を見るときも、入力IP、CIDR、サブネットマスクを同じ条件で照合すると、計算ミスを見つけやすくなります。
よくある質問
192.168.10.25なら、192・168・10・25が第1〜第4オクテットになります。まとめ
IPアドレスのオクテットは、IPv4を4つに分けた8ビット単位です。各オクテットは0〜255で、第1〜第4は左からの位置を示します。ネットワーク部とホスト部の境界はCIDRやサブネットマスクで判断します。
第4オクテットの範囲は、マスクからブロック幅を求めて計算できます。CIDRを確認し、必要ならツールで検算しましょう。
参考仕様
- RFC 791: Internet Protocol — IPv4のアドレス形式とパケット仕様
- RFC 4632: Classless Inter-Domain Routing — CIDRとプレフィックス長の考え方
- IANA IPv4 Special-Purpose Address Registry — 特別用途IPv4アドレスの登録情報